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研修医体験記9月

 

 

2020年10月27日

2020年9月の研修医体験記

 2020年9月に当院で地域医療研修を行ったのは帝京大学医学部附属病院2年目の初期研修医の方です。丁寧なコミュニケーションとてきぱきとした積極的な診療スタイルが印象的でした。診療面も休日も満喫していただけたことと思います。

先生からいただいた研修の感想を以下にご紹介します。

「この度は斜里町国民健康保険病院にて、地域医療研修を受けさせて頂きました。
1ヶ月という短い期間ではございましたが、研修を通じて様々な経験をさせていただきました。

  限られた医療資源の中で、大病院と同等か、それ以上の医療を提供しているスタッフの方々。また、限られた時間の中で的確な判断を瞬時に行うドクターの姿を間近で見ることができ、十分な資源と時間的余裕のある大学病院での診療では経験できない、学びの多い研修を行うことができました。スタッフ、先生方には感謝してもしきれないほど沢山のことを学ばせていただきました。この場を借りて、改めて御礼申し上げます。

 そして何よりも、患者様から様々なことを教えていただきました。
 病気のことに限らず、介護のこと、家族のこと、また斜里町のこと、北海道のこと。若輩者で視野の狭くなりがちな私ですが、日々患者様と話す何気ない会話から、普段知ることのできない様々なことを教わりました。この研修で一人一人の患者様と向き合う時間を長く取れたこと、お話ししたことは、私にとって生涯の財産です。

 様々な患者様との出会いの中で、心に残っているのは、長期入院されていた一人の患者様のご希望のため、スタッフ一丸となって自宅退院を目指したことです。医学的な所見だけではなく、家族や社会背景や、これからの希望などに耳を傾け、病院に限らず様々なスタッフの方々と問題点を話し合い、無事自宅退院に導くことができました。一人の患者様に対し、病院のみならず地域の様々なスタッフが一丸となる姿は、東京では見ることはできません。
 このような素晴らしい病院や医療体制は、一朝一夕では完成しないと思います。病院長の合地先生をはじめ、医師、看護師、コメディカル、全てのスタッフの方々が、同じ方向を向いて日々努力した結果完成した、地域の宝だと思います。

 いち研修医の私が1ヶ月間で研修をさせていただくことで、何の力にもなれなかったどころか、むしろ皆様のプロフェッショナルな仕事にご迷惑をおかけすることの方が多かったかと思いますが、いつの日かお世話になった先生に、また斜里町に恩返しができる様、今後も研鑽を積みたいと考えております。
重ね重ねになりますが、1ヶ月間本当にお世話になりました。」



 

 ますますのご活躍を期待しています。

(写真撮影時のみマスクを外しています)